文明で爽快なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの文明で爽快な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月04日の時点で一番の文明で爽快なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.7 1 文明で爽快なアニメランキング1位
風の谷のナウシカ(アニメ映画)

1984年3月11日
★★★★★ 4.2 (1971)
12658人が棚に入れました
極限まで発達した人類文明が「火の七日間」と呼ばれる最終戦争を引き起こし、瘴気(有毒ガス)が充満する「腐海」と呼ばれる菌類の森や獰猛な蟲(むし)が発生した。それから千年余り、拡大を続ける腐海に脅かされながら、わずかに残った人類は、古の文明の遺物を発掘して利用しつつ、細々と生きていた。腐海のほとりにある辺境の小国「風の谷」は、大国トルメキアの戦乱に巻き込まれる。風の谷の族長ジルの娘であるナウシカは、運命に翻弄されながらさまざまな人々と出会い、自分自身と世界の運命、太古より繰り返されて来た人の営みに向き合い、大国と小国、そして腐海と人類との共生の道を探っていく。

声優・キャラクター
島本須美、納谷悟朗、松田洋治、永井一郎、榊原良子、家弓家正、辻村真人、京田尚子
ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

『風の谷のナウシカ』作品紹介と総評+考察「宮崎駿の自然観①」

言わずと知れた宮崎駿監督の代表作の一つ。
元は漫画作品で、原作の途中までのアニメ化となっています。

(あらすじ)
産業文明を崩壊させた最終戦争から千年後の世界。猛毒の瘴気を放つ「腐海」と呼ばれる樹海が拡がり、人類の末裔が住まう土地は日々失われている。辺境の峡谷にある小国「風の谷」は風向きにより瘴気から守られ、穏やかな農耕生活を営んでいる。族長ジルの娘ナウシカは剣術や飛行術を修めた勇女であり、人々が忌み嫌う腐海の生き物と心を通わせる優しい少女でもあった。
ある夜、風の谷に大国トルメキアの輸送機が墜落する。積荷は工房都市ペジテから略奪した巨大生体兵器「巨神兵」の卵。谷は追っ手のトルメキア軍により占領され、ナウシカは捕虜となる。司令官の皇女クシャナはかつて世界を焼き尽くした巨神兵を現世に復活させ、腐海を焼き払わせようと目論んでいた。(wikipedia参照)

1984年公開の作品というと、もう30年前の作品になるのか…。
いや、決して「古い作品だ」ということを強調したいのではないですよ?
むしろ、”時代を感じさせない作品”の代表ではないかと思います。

まずは何と言っても作画の素晴らしさ。私も昔から何度も観ているのにも関わらず、毎回観るたびに画の綺麗さにビックリしてしまうんですよね。人間の躍動感ある動き、王蟲の触手や体の動き、神秘的だが同時に恐怖と気持ち悪さを感じる腐海の描写、爆発や燃焼の描写などなど…。一度でいいから大スクリーンで観てみたいと思ってしまいます。

ストーリーのテーマとしては”人間と自然の共生”について。宮崎監督と言えばやはりこのテーマだと思います。特に本作で特徴的なのは”人に恐れられる自然”が描かれている点でしょう。自然の脅威に曝され、人類滅亡の恐れがある終末世界で、人と自然の歩むべき道を求めるナウシカの姿にとても感慨深い物を感じます。

もちろん、最初に観たとき(子供の時)は「よくわかんないけどすごい!」という感想しかありませんでした。しかし、色んな知識や教養を身につけた現在では、また違った視点でこの作品を楽しめている自分を発見しました。世代を超えて楽しめる作品は本当に素晴らしいと思います。

さて、ここからは少し考察をしていきたいと思います。先にも述べましたが、宮崎監督の作品にはよく「自然との共生」というテーマが含まれていますが、その本質を探っていきたいと思います。テーマとしては、ずばり「宮崎監督の自然観」についてです。


{netabare}・自然観の形成
まずは「自然観とは?」についてお話ししておきましょう。
自然観とは、”自然への根底的な価値観や共通認識”を意味します。それは文化や風土、生活様式などから形成され、その地域古来から培われているものでもあります。

では、ここでよく比較される自然観について見ていきましょう。「自然観=共通認識」とお話ししましたが、ここではその最も古い共通認識であろう”信仰”をベースに比較していきましょう。

1.キリスト教的自然観(西洋的)
西洋諸国の大多数が信仰する”キリスト教”は、まさしく”西洋社会の精神基盤”と言っても過言ではありません。絶対唯一である”神”が万物を創世し、人間も自然も同じく神によって創られたという信仰です。そして、人間にとって自然は、偉大な神の摂理を紐解く”観察対象”という考え方を持つ様になったのです。つまり、自然は”客観的に観るもの”という自然観が形成されたのです。西洋社会で近代科学が発展したのはこの為ですね。

2.神道的自然観(日本的)
”神道”とは、日本固有の信仰宗教とされています。”八百万の神”と言われるように、数数多の神がいると信じられていました。この信仰の由来は、山や川、草木などの自然や自然現象の中に”自律的な神”がいると信じられていたからです。つまり、自然と神は同義であり、自然は”畏れ敬う対象”という自然観が形成されたのです。

上記のとおり、西洋と日本では全く逆の自然観となっています。この比較は自然観だけでなく、文化や価値観の形成にも大きく関わっている点が面白いのですが…話が長くなってしまうので、またの機会にしたいと思います。

では、本題に戻りましょう。
”人間と自然の共生”を作品テーマに据える宮崎監督はどちらの自然観に近いか?
これは言うまでもなく、”日本的自然観”の方ですよね。


・『風の谷のナウシカ』の中に見られる自然観
実は、上記の比較は本作の中でも登場しています。例えば、トルメキアとナウシカ(風の谷)がそうですね。猛毒の瘴気を放つ”腐海”に対し、トルメキアは巨神兵を用いて焼き払おうとします。人類の危害をもたらす物は排除するというスタンスです。これに対し、ナウシカは”腐海”ないし”蟲”との共生の道を模索します。これは自然に対する”畏敬の念”と取る事が出来ますね。これにより、自然に対し客観的なトルメキア(西洋的)と自然を畏れ敬うナウシカ(日本的)という構図と見て取る事が出来ます。

また、日本的自然観は人類の恐怖の対象である”腐海”と”蟲”の設定にも表れていると思われます。
”腐海”は猛毒の瘴気を放ちながら拡大し、人々の生活圏を脅かしています。しかし、実は”腐海”の植物は汚染された土壌の毒素を浄化している事がわかりました。そして、凶暴な”蟲”達はその浄化機関である”腐海”を守っていたのです。”凶暴”な側面と”再生”を促す側面の二面性が描かれ、”自然とは畏れ敬う”対象であるということを示唆しているように思われます。


・”森”を描く理由
宮崎監督の作品ではもう一つ、”森”をテーマにした作品が多くあります。本作でも物語のキーとなる”腐海”もそうですね。これについては、宮崎監督が影響を受けた”照葉樹林文化論”の為だと言われています。

”照葉樹林文化論”とは、簡単に言えば”風土による文化の形成”という学説です。
照葉樹林が形成された地域に住む民族の文化要素には、森林や山岳に結びつくものが多く、衣食住から伝承に至るまで共通が多い一つの文化圏と捉えたのです。

宮崎監督はこの学説と出逢い、人間の文化を形成したのが国境や人種ではなく”自然環境”なのかと感じ、”森(照葉樹林)”をテーマとした作品を製作するようになったそうです。この学説が宮崎監督の自然観の原点であり、日本的な自然観へと目を向けさせた原因だと言えるでしょう。

さて、宮崎監督の自然観を読み取れるのは本作だけではありません。
別の作品でもまた自然観について考察していきたいと思います。(続く){/netabare}

(記述:3/2)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 42

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この40年で本作を超える劇場アニメは作られたのか?

 24年6月。今年で本作の公開1984年3月11日から40年が経ちました。改めて見ましたが、その完成度に今更ながら驚きました。それでふと疑問に思いました。果たして日本のアニメーションはこの作品を超えることができたのでしょうか。

 映像表現はもちろんですが、はじめから終わりまで場面場面にほぼ無駄がありません。
 しかも無駄なセリフがありません。説明がなくても物語世界の理解が進む展開。環境問題や反戦・反大量破壊兵器はわかりやすいテーマですが、2人の姫の生き方の物語でもありました。キャラの作り方も配置もいいです。勧善懲悪から脱し、聖女のヒロインでも悪魔的な敵役でもない、それぞれの理屈の中、世界が崩壊する危機を救うのは理解でした。

 SFとして時間の流れや人類がたどった道が想像できるし、その未来にも思いを馳せることができます。わずか2時間の物語は話そのものも密度が高いですが、その壮大なイメージはちょっと類例がない気がします。

 原作よりもマイルドな終わり方ですが、原作よりも開いた未来が想像できます。宮崎駿氏は不満だったかもしれませんが、私はケガの功名で原作よりも良いと思っています。特に今のいつ災害に見舞われるかもしれない世の中に生きていると、映画版の方が気分的に寄り添うことができます。

 エンタメとしても様々な印象が残るシーンが目白推しです。5分に1度くらいあるんでは?私は特にメーヴェの場面は全部好きです。

 後に「もののけ姫」が多分この作品のリメイクにあたると思います。「もののけ」の方が、キャラの深みやテーマの深堀り、世界観などは進化していると思いますが、しかし、エンタメとしてのアニメーションの出来を考えた場合「もののけ」はあまりに暗く、爽快感がないです。そしてマインドとして「もののけ」のあとは現代につながる自然破壊、神を失っていく我々の衰退が想像できます。日本的なので湿度が高い感じが、作品の内容までべたつかせている感じです。

 本作はSF作品であることで、同じテーマをエンタメに昇華しきれている気がします。その能天気さが宮崎氏は気に入らないのかもしれませんが、私はそこがよかったです。
また、この作品って感情移入の私小説的なテーマの込め方じゃないんですよね。氏のほかの作品では透けて見える氏の思想性がストーリーにうまく変換されていて、かなり西洋的な神話・伝説的な物語構造になっている気がします。

 そして、本作を超える作品があるか?と考えたとき、最近の作品はアニメのテーマや設定、キャラの人物造形などは宮崎作品よりもずっと深いし、リアリティもあるし、内面描写や生き方問題など真面目に考えられていると思います。キャラの相対化や伏線などのテクニックも複雑で面白いです。
 今敏氏や新海誠氏などの作品の優れたものをピックアップすると、映像表現はもちろん、ある意味では大人向け作品としてテーマの選び方描き方などは、宮崎氏の上を行っています。

 ですが、アニメというジャンルを考えたとき、2時間という枠を考えたとき、これほど面白く、テーマが明確で、世界観に広がりがある作品はちょっと他に見当たりません。
 そして、それは宮崎駿氏の作品そのものにも言えます。劇場版アニメ作品で、氏は本作を超えられたか。日本の劇場アニメが実写を超えたハリウッドに肩を並べた瞬間がナウシカだとすると、本作の40年周年を踏まえこの夏ちょっと日本の劇場版アニメ史を考えたいですね。

 そうそう、そしてこの作品に続編がないこともクリエータは意味を考えて見習ってほしいです。まあ、原作は続きがありますし、それはそれで面白いのですが、劇場版ナウシカの続きは個々の視聴者にゆだねられました。それが劇場版映画の意味だし素晴らしいところです。




以下 21年5月のレビュー

日本では、実写<アニメ を決定づけた、歴史の転換点。

 ナウシカが作られた1984年。年表を見る限り、999の1979年というのと、マクロスの1984年が付近にありますが、ハリウッド映画に対抗して同列で比較できるレベルのアニメ映画は、日本ではこの「風の谷のナウシカ」が最初なのではないでしょうか。(もちろん999もマクロスもオーパーツなのですが)
 鬼滅とか君の名は、もちろん、千と千尋の神隠しなど、世界で大ヒットしたアニメが多々ありますが、日本にはアニメがあるじゃないか、アニメならハリウッドに勝てる。そういう道に日本が進んだ原点なのではないでしょうか。そういえばアキラが1988年でした。

 ユパの最初の登場シーンから始まり、ナウシカとの邂逅そして、ナウシカの「気流が乱れてうまく飛べないの」といって、走って崖から飛び去るシーン。もう鳥肌ものです。あのシーンだけで涙が出るくらいです。
 島本須美さんの澄んだ声、メーヴェのデザイン、場面にあったレベルの高い音楽、王蟲の暴れる姿、「怖くない…ほらね」。もう、冒頭の15分だけで見せ場がどれだけあるか。今ですらそうなのです。当時の衝撃はすさまじかったと思います。

 そしてその後のストーリー。無駄なところが全くなく、風の谷の生活を見せ、伝説を聞かせ、クシャナが攻めてきて、森に向かい、アスベルと出会い…この映画が116分というのが信じられません。よくこれだけの話を2時間に収めた、というくらい、壮大な話が展開します。

 また、終盤でペジテの船からメーヴェで雲海に飛び出して、コルベットから逃げ出すシーン。すごかったですね。音楽もですが、雲の質感とか風を感じるんです。アニメ史上もっともカッコいい場面は?と聞かれて、私なら候補にいれるかもしれません。

 そのほかクシャナが攻めてきて、ジルが…となったとき怒りに任せて戦うナウシカ。もちろん巨神兵の攻撃。印象的なシーンが数分に一度あります。

 環境汚染を早くからメッセージとして取り入れながら、ハードなSF設定の上でのファンタジー的な物語。しかも空を飛ぶ聖女のような美少女が大活躍する。
 映像、ストーリー、音楽。どれをとっても、超一級品です。アメリカに見せて誇れる映画は?と聞かれて、確実に入る1本ではないでしょうか。今見てもすごい、というのではなく、いつ見てもすごい、という映画だと思います。

 原作では少々宮崎駿のクリエーター魂がさく裂して、バットエンドになっていますが、映画版の未来への希望を抱かせるラストは素直に受け入れればいいと思います。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

恐怖、「シス子の館(やかた)」に謎の多足生物出現!!

某月吉日(金)

その日はとても暑い日でした

お勤めを終え夜の11時に帰宅
これだけ遅い時間なのに部屋の中はまだ気温が30度を超えていました

すぐにエアコンをつけ火照ったからだを冷却

涼んだところでお着替えでもしようかと
なにげに床においてある洗濯物に目をやると
3センチほどの灰色の塊があるのに気づきました

ホコリかなにか落ちているのかな?

なんて思って手を伸ばすと
なんと
突然その黒い物体が動き出したのです

しかもものすごい速さで
ゴキブリくらいの速さでしょうか

でもあきらかにゴキブリとは違います

なんだかもじゃもじゃと毛のような触覚のようなものがたくさん生えていて
その毛がムカデの足のようにうねって進んでいるみたいです


その得体の知れない
なんとも表現のしがたい不気味な物体を見て
私は思わず悲鳴をあげてしまいました

ギャァァ~~^^
グエェェェ~~(吐いてないよ^^)

そのまま
とるものもとりあえず
お着替えも中途半端に
エアコンも電気もつけっぱなしのまま
部屋を脱出し実家に避難してしまいました

謎の生物の出現を口実に
実家で上げ膳据え膳
3食昼寝付きの贅沢三昧を貪った私は
(※以前にもゴキブリが出たとき非難した経験から
  着替えなどが常時置いてあります)

翌日から仕事に行かなければということで(社畜ゆえの本能です)
家出から二日後に母親同伴で帰宅

恐る恐る部屋に入り
謎の生物がいないことを確認し
すぐさまバルサンを焚き
ベランダや玄関の前に虫除け用の薬剤を散布

一昨日の悲鳴と
私たちのなにやら怪しげな行動が気になったのでしょう
お隣さんが玄関の扉から顔をのぞかせ
心配そうにこちらを眺めています

このままではご近所関係が険悪になる・・・と
懸念した私は
変な宗教活動や
対テロ対策などではない旨を説明し
なんとか納得していただきました


幸いにも
その日以降は
謎の生物は出現していませんが
帰宅後1週間ぐらいは
落ち着いて眠ることが出来ませんでした


ちなみに
この謎の生物の正体
後で調べたところ
「ゲジ(蚰蜒)」というムカデのなかまだそうで
たまに餌(虫など)を求めてお家の中にも進入してくるそうです

なにはともあれ
侵入を防ぐには
お部屋の中はいつも清潔にし
餌となる虫を駆除しておくことが望ましいとのこと








さて
なんで作品レビューに
こんなお話を書いているのかというと


この「ゲジ」を目撃し
実家で避難生活をしている間
改めて思ったのです

私って虫がスゲー苦手なんだな・・・って

そして
虫関連で嫌な思いをしたとき
いつも思い出してしまうのが

この
「風の谷のナウシカ」という作品なのです

巨匠
宮崎駿氏の原作・脚本・監督作品

「火の7日間」と呼ばれる戦争により崩壊した文明
それから1000年
汚染された大地
「蟲」と呼ばれる巨大で不気味な昆虫
人間の体を蝕む毒「瘴気」
その瘴気を放つ植物が群生し拡大し続ける「腐海」
「蟲」「瘴気」「腐海」に怯えながらもたくましく生き抜く人々

そんな荒廃した世界の辺境の地「風の谷」のお姫様「ナウシカ」を描いたお話


私がいままで観てきたアニメ作品のなかで一番たくさん観ている作品ではないでしょうか
10数回くらい?

しかも
ほとんど
というか全部「金曜ロードショー」で^^

当然
元手が掛かっていません^^
なんともリーズナブルなアニメ作品です^^


一番最初の視聴は小学校の低学年
もしかしたら保育園のころかも知れません

それから10数年(←ウソつけ)

先に書いた作品の世界観からもわかるように
テーマとなるのは
「戦争」や「自然破壊」などちょっと重めのハズ

なのに
自分自身が印象に残っているシーンはちょっと外れたところが多く
しかも視聴した頃の年代によって色々

幼い頃では

巨神兵の笑い顔ってどんな顔?
アスベルって布切れだけで大丈夫なの?(←ご想像にお任せします♡^^)
アスベルって長靴を食器代わりにするの?
(※アスベル:ペジテ市の王子)

だったのが

最近では

ナウシカってノーパン??
ナウシカがラステルの胸見て「自分のより大きい」ってキレてる^^
でもナウシカも結構大きい^^
(※ラステル:アスベルの双子の妹)

なんて
テメ~なんかにナウシカ観る資格ね~!!
などと「ナウシカファン」の方からお叱りをいただきそうです


でも
そんな他愛のない印象もさることながら
年代に関係なく強く心にのこっているのが
さまざまな「蟲」が出てくるシーン

小さい頃からインドア派
しかも大の虫嫌いの私にとっては

虫・・・

しかも「王蟲(オーム)」みたいな脚のたくさんあるものは
とてもノーサンキューでして
レビュー書いている今も思い出しただけで
体中がかゆくなってくるほどです

アスベルが蟲の大群に追いかけられているところとか
アスベルがなんか平べったい空飛ぶ巨大なムカデみたいなのに食べられそうになったところなんか(なんかさっきから“アスベルネタ”ばっか^^)
見てられなかったけど

それよりも圧巻(?)だったのが

ナウシカが幼い頃に
王蟲の子供を隠して飼っていたお話

そこで
ナウシカが小さい王蟲を抱きかかえるシーン

子犬ほどの大きさの王蟲
でもこれ冷静に見たら

「巨大なダンゴムシ」なんですよ!!

最初みたとき卒倒しました(←大げさに書きました)

とにかく
最近では「~ナウシカ」を視聴するときは
蟲が出てくるシーンは目を閉じて
音だけで楽しんでます^^



余談になりますが(なにがメインだったのか謎ですが^^)

虫が苦手とさんざん書いてますが
一応
普通の昆虫は大丈夫なんですよ・・・一応・・・

小学生の頃には
男の子に触らせてもらったりもしてましたからネ

男の子が
「お、俺の大きいだろ?」って出してくるから
私が先っぽのほうを触ると
ピクッて動いたりして{netabare}(←角(つの)のことですよ(汗){/netabare}
意外とかわいい・・・
なんて思ったりしました^^

{netabare}カブトムシのことですよ(汗{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 14

83.7 2 文明で爽快なアニメランキング2位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1247)
7523人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 33
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

さらに面白くなったような

やはり圧倒的な軍事力を見せつける

獣人を手元に置いて凌辱している皇帝のとある息子が自衛隊の軍事力(女性自衛官によって銃剣でぼこぼこに)にも関わらず国家転覆のようなことをするわけだが、{netabare}実は獣人に操縦されていただけの切ない男。{/netabare}

炎龍編とは名ばかりでそこまで力入っていないというか。犠牲は多いが、そこは軍事力もとい装備の力。

{netabare}ラストにここぞとばかりのカップリング。縦ロールさんに至っては妊娠とは。男勝りな娘もお姫様抱っこで恋心芽生えるし。自衛官は男比率高いから良かったね。{/netabare}


OP
GATE II 〜世界を超えて〜 歌 岸田教団&THE明星ロケッツ
ED
いつだってコミュニケーション 歌 テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)
GATE IIも良かったなあ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
13. 開宴
講和への道を模索する日本政府とピニャ。その一環として、帝国の郊外にある皇室庭園で園遊会が開催されていた。招かれたのは、帝国貴族である元老院議員とその家族たち。講和交渉への協力を得るため、力を持つ議員を一家一族丸ごと招待したのだ。おいしい食事が振る舞われ楽団の演奏が流れる中、迫撃砲の実演や自動小銃の射撃体験が実施され、その圧倒的な性能に驚愕した議員たちは講和を決意する。そこへ現われたのは、主戦派であるピニャの義兄ゾルザルとその部下。不穏な動きを察知した伊丹は、事前に議員を秘密裏に離脱させていた。

14. 帝都激震
突然帝都を襲った地震。街は激しく揺れ、あちこちで建物の被害が発生していた。ピニャやハミルトンたちもこの世の終わりかと震えていたが、居合わせた伊丹と菅原はいたって冷静。ピニャは再び揺れが来ることを知り、地震に慣れている伊丹たちに同行してもらい、父のモルト皇帝の元へ駆けつけた。皇宮でモルトと顔を合わせた一行。そこにゾルザルが日本人女性を連れて現われた。一目見てわかる虐待の跡に激怒し、ゾルザルに殴り掛かる伊丹。抜刀するゾルザルの部下。第三偵察隊との戦闘が始まり――。

15. テュカ・ルナ・マルソー
ゾルザルに囚われの身となっていた民間人を、無事助け出した伊丹たち一行。アルヌスへと戻って来た伊丹は、柳田から炎龍退治に行くことを勧められたが、部下の命を危険にさらすわけには行かないとこれを拒否。しかし同じ炎龍が原因でテュカの精神が危うくなっていることを知る。ヤオから父が炎龍に殺されたと聞かされたテュカは、父の死を認めることができず、伊丹を父親と思い込むようになっていたのだ。テュカを呪縛から解き放つためにも炎龍を倒して欲しいと頼むヤオ。そして、伊丹の決断は――。

16. 炎龍再び
テュカを救うため炎龍を倒すことを決意した伊丹は、テュカ、レレイ、ロゥリィ、そしてヤオと共にエルベ藩王国へと向かった。それを知った狭間陸将は航空偵察の要請や陸上支援の準備を命令。戦闘拡大を危惧して伊丹だけを行かせたのに、あっさりと命令が出たことに呆然となる柳田だったが、さらに狭間に促されて、診療施設で療養中のエルベ藩王国のデュラン国王に会う。話し合いの末、国境を越える許可を得た柳田だったが、診療施設を出たところで、密命により暗躍していたデリラに遭遇する──。

17. 決戦
炎龍が出没するロルドム渓谷に来た伊丹とテュカ、レレイ、ロゥリィは、炎龍退治を依頼して来たヤオとダークエルフの戦士と共に、大量のC4爆薬とLAM(対戦車弾)を持ち、炎龍の巣があるというテュバ山に向かった。地下を嫌うロゥリィを見張りとして残し、巣のある洞窟の奥へと進む伊丹たち一行。巣には主の姿は見当たらず、すぐに爆薬の設置作業を始める。そのころ外ではロゥリィが遠く羽ばたく炎龍を発見。しかし、電波障害で伊丹には伝えることができず、伊丹立ちの予期せぬタイミングで、炎龍はその姿を現わした。

18. 魔法都市ロンデル
ついに炎龍を倒した伊丹たちは、多くの犠牲を出しながらも、テュカを父の死のトラウマから救い出すことに成功した。その伊丹を待っていたのは、任務を放り出して炎龍退治に向かったことに対する2週間の停職と第三偵察隊隊長職の解任の処分。しかし新たに特地資源状況調査担当を命じられ、特地を堂々と自由に移動できるようになる。停職期間が明けた伊丹と一行は、導師号に挑むレレイが学会発表をする会場のある、学問の街ロンデルへと向かった。一方そのころ帝都では講和に向けた式典が開かれていたが――。

19. 危険な姉妹
帝都で行なわれていた式典会場で突然倒れたモルト皇帝。これを機に、不利な講和を良しとしない皇太子ゾルザルによるクーデターが始まった。ゾルザルは皇帝に代わり、自らが国を統治することを宣言。日本から金品を受け取っていたとして講和派議員は軟禁され、帝都は厳戒下に置かれ街への出入りが制限された。汚い手で自衛隊の評判を貶めようとするゾルザルの部下に対し、強い憤りを感じるピニャ。一方、伊丹たちはロンデルでカトー老師の姉弟子であり、レレイの義姉アルペジオの師でもある魔導師ミモザから『門』の秘密を聞かされるのであった。

20. こいびと
皇帝の不在の隙に権力を掌握したゾルザルは、意に沿わない者への弾圧を始めた。『皇帝の主権および権威を擁護回復するための委員部会』による恐怖政治を合法化するオプリーチニナ特別法が発布され、講和派の議員たちが次々と逮捕されていく。ロンデルを訪れていたレレイも命を狙われ、伊丹はレレイたちと共に姿を隠す決心をした。一方講和派の重鎮であるカーゼル侯爵はテュエリ家に避難していたが、委員部に見つかりテュエリ家の娘のシェリーと共に脱出。シェリーは慕っている菅原を頼って、外国協定に守られた翡翠宮へと向かう。

21. デッドライン
翡翠宮を守る薔薇騎士団と、シェリーとカーゼル候を捕らえようとする掃除夫との死闘が始まった。死にゆく者を前に自分の覚悟を語るシェリーに、この事態を引き起こした菅原もまた、この犠牲は自らが背負うべき罪であると覚悟を決める。政変により講和派の身の安全が危ぶまれる状態となったが、日本では、ある作戦を実行すべく嘉納外務大臣と夏目防衛大臣が首相官邸に直談判に訪れるなど、講和の芽を守る努力が続いていた。一方伊丹たち一行は、レレイに導師号の試験を受けさせるため、再びロンデルの街を訪れていた。

22. 奴隷服を着た皇女
翡翠宮攻略の失敗に業を煮やしたゾルザルは、帝国の正規兵を投入。事態は第二段階に突入した。導師号試験を迎えたロンデルでは、暗殺工作の調査をしていたシャンディーが4日ぶりに帰還。伊丹達は試験会場でのレレイ襲撃計画を知る。会場には騙されて刺客となった者が複数紛れている可能性が高く、控室でも警戒を怠らない伊丹達。そして目に止まった不審な老賢者を伊丹は刺客と推理し、警告してみると案の定手からはナイフが。引き続き警戒するなか試験が始まり、いよいよレレイの番が来る――。

23. 空挺降下
帝都では薔薇騎士団と帝国兵との間で、同胞同士の戦闘が続いていた。被害者が増え続ける中、講和の芽を守るべく、翡翠宮にいる日本人と、講和派貴族を救出する空挺降下作戦を決行する自衛隊。先行する特戦群は帝都西門を確保し、第3偵察隊は講和派議員が囚われているバスーン監獄を制圧。空挺部隊が降下を開始し、落下傘が空を埋め尽くす。一方、ピニャが囚われの身となっていることを知った伊丹は、救出のため帝都に急いでいた。

24. 斯く戦えり
ピニャを救うべく帝都に駆けつけた伊丹。第3偵察隊の面々と再び行動を共にする事になり、ピニャの奪回と皇帝の救出のため皇城へと向かう。城内では、自衛隊に手を貸したとして、ゾルザルがピニャを責めていた。そこに現われた伊丹達。ゾルザルは怪物ジャイアントオーガーをけしかけるも、ロゥリィとレレイがあっさりと撃退。さらに伊丹に一対一の勝負を挑もうとするゾルザルだったが、自衛隊の狙撃手による一発が近くをかすめ、動きが止まる。伊丹はいつでも頭を撃てると冷たく告げ──。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

見どころは少ない

Web小説原作作品の2期。

「炎龍編」とサブタイトルが付いているが、意外とあっさりと倒しちゃったなぁ、
2期はそれが目的じゃなかったん?と思ったんだけど、
wikiによると、実際には1期の11話から2期の前半部分が炎龍編で、後半部分は「動乱篇」になるらしい。

なので、2期だけでみると、1話から6話までが炎龍編だが、
6話からは展開が変わるので、厳密に言うと実質は1話~5話までが「炎龍編」になるんじゃないかと思う。


☆物語☆

1期のコメントを書いてないので、2期の感想を書く都合上ついでにここに書かせてもらうけど、
まず、最初の設定から首を傾げるような展開の話だなぁ、とは思っていた。

突然ゲートが出現して異世界と繋がった、というのは良いとして、
異世界の人々が日本に突然攻め入ってくる、というのはどう考えてもおかしい。
普通の人間なら、まずゲート自体への驚きがあるはずだし、
その向こうの世界を知ろうとするのではないのかな?

全く未知の異世界に、いきなり思考停止状態で何万もの兵士を送って、
しかも無差別にその世界の人々を殺戮するって、
いくら中世ぐらいの文明しか無いとしてもなぁ。。

まぁ何故こんな設定にしたかと考えると、以後物語の都合上、自衛隊自体を「侵略者」ではなく、
「善」として描くための大義名分だとは思うけど。
(途中で炎龍退治して感謝される、っていうのも自衛隊を善として描くためのもの)

まぁそんなご都合主義から始まった物語ではあったけども、
美少女キャラたちの魅力と、自衛隊の無双っぷり(実際はただの弱い者いじめなんだが)などが可笑しく、
1期はそれなりに楽しめたんで良かった。


で、肝心の2期だけど、

やや呆気ない感はあるものの、炎龍を倒すまではまだ良いと思うんだけど、
その後があんまりしっくり来ない。
帝国内の講話派とクーデターを起こしたゾルザル政権との内紛的なところが物語のメインで、
ややシリアスな展開なんだけども、これが浅軽い。

1期からの既定路線だけど、講話派&自衛隊がやはり「善」として扱われ、ゾルザル側は専制的な暴君であり、
「悪」として描いているのは、どう見ても明らかだけど(テューレの策略はあるとしても)
これが、果たしてそうなんだろうか?と感じる。
日本側が帝国側に求めている講和交渉も、完全に不平等条約なのは明らかなのに、
そこには殆ど触れないんだよね。。

そもそも自衛隊が帝国を侵略したから、こういう帝国内の内紛が起こったんであって、
最初の強引な設定で、帝国側が日本に攻め入ってきたという「帝国側を悪」に見立てた大義名分はあるとしても、
死ななくて済んだ、本来罪の無い帝国側の兵士を、自衛隊は何人殺したんだい?
反対に2期で帝国側が自衛隊側、日本人を殺したのは何人?
{netabare}民間人1人が拷問受けただけのように思えたし、伊丹のキレっぷりにも違和感を覚えた{/netabare}

やはり自衛隊は先制攻撃を受けたという大義名分はあるとしても、
「侵略者」であることには変わりなく、そこを棚に上げて、
自衛隊万歳、という一方的な正義、倫理観の押し付けを視聴者に与えるような描き方は、
如何にもラノベ的なご都合主義臭さがあって、浅いと思う。

「自衛隊側が悪」であり、主人公伊丹に関しては、上からの命令を受け入れざるを得ず、
異世界侵略に対する苦悩や葛藤を抱く、という描き方ならまだ多少の深みはあるんだけど、
1話で何の躊躇いもなく人殺しておいて、肝心の頭の中はコミケ行きてぇ、っていう思考の持ち主だもんなぁ。。
ハッキリ言って普通の人間ならあり得ないし、伊丹以外の自衛隊員も躊躇なく殺戮し、
殺した後も何も感じてないようで、人間らしい感情が全く描かれていない。

まぁもっと極端な話で言えば、単純に「深み」を出すなら自衛隊側が無双じゃなく、
自衛隊員もそれなりに死ぬように描けばいいんだと思うけどね。


まぁそもそもの自衛隊の描き方がおかしいというのは取り敢えず於いといて、
(色々思うところはあるけど、頭空っぽで観ればそこまで問題はない)

自分が2期を観て一番不満に思っている点は、
萌え&ハーレム要素、特にロゥリィ&レレイのエロ&デレが足りない、ということ(笑)

特に、恐らく本作で最も人気があるキャラだと思われる、ロゥリィが後半かなり隅に追いやられている感がある。
結局物語に大して期待できないとしたら、期待できる点としてはキャラしか無いのに、
一番人気のあるキャラが隅に追いやられているような扱いは、これは解せない。。


☆声優&作画&音楽

1期同様に全ての点で質的には及第点が与えられるものだと思うし不満なし。

声優に関して注目したいのは、うる星やつらで「ラム」を演じていた、平野文さん。
現在60歳らしいけど、改めて一聴して判るあの声、やっぱ凄いですねぇ。。

A-1ピクチャーズは今期3本作ってたと思うけど、よくクオリティ維持できるなぁと。
アニメーターのみなさん、ほんと体壊さないで貰いたいですわ。。

音楽に関しては、1期同様のアーティストで疾走感のあるOPは作品とも良くリンクしていて格好良く、
また、キャラクター3人が歌ってるEDも好印象。


まとめ

なんで原作者が、自衛隊万歳的な描き方をするのか不思議でならなかったけど、
どうも調べてみると元自衛官なんだとか。。

頭空っぽで観るなら、それなりには楽しめると思うんだけど、
(自衛隊TUEEEE!かっけー!幼女萌えブッヒィィィ!ってノリで観ればいい笑)

2期に関してはエロ&デレ要素が薄いので、正直見どころはあまり無いように感じてしまった。
菅原の決断は男としては格好良い!?かも知れないけど、やっぱり物語としては浅軽いなぁ。。
結局アイツのせいで何人死んでんの。。ちゃんと都合の悪い部分もしっかり描かなきゃね、と思う。

冷静になって客観的に物語を見てしまうと(観てる時はあまり深く考えずに楽しもうと思って観ている)
ここまで観る側に偏った正義と倫理観を一方的に押し付け、
弱い者いじめ的な殺戮を正当化するような描写があるアニメは、なかなか無いんじゃないかな。
「自衛隊」というリアリティのある呼称を使うなら、もう少し内容に深みを持たせて欲しいもんだ。

まぁ子供の観るアニメに何真面目に突っ込んでんだよ、と言われればそれまでなんだけどね。。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

69.7 3 文明で爽快なアニメランキング3位
バック・アロウ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (217)
498人が棚に入れました
リンガリンド。その地は、壁に囲まれた世界。壁がその地を覆い、守り、育み、育てた。壁は神――それがその大地、リンガリンドの根幹である。ある日、リンガリンド辺境の地「エッジャ村」に謎の男「バック・アロウ」が現れる。アロウは記憶を失っているが、自分が「“壁の外"からやってきた」ことだけはわかると言う。記憶を取り戻すために壁の外を目指すアロウだったが次第に、自身をめぐる争いに巻き込まれていく――

声優・キャラクター
梶裕貴、洲崎綾、小澤亜李、小野賢章、置鮎龍太郎、杉田智和、潘めぐみ、小清水亜美、小松未可子
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

後半までグダグダ、ラストは投っぱエンド

壁の外から来たというバックアロウという男が主人公。
この世界では壁は信仰の対象となっており、外の世界の存在は認知されていない。そんなバックアロウが仲間と共に壁の外を目指す中、いろんな戦いに巻き込まれていく話。
1クール目は基本壁とかじゃなくて、レッカ凱帝国との戦いが描かれます。

1クール目時点(4/1)での感想↓
{netabare}
まだ1クール目なので何とも言えないところもあるんですが、現時点ではかなりつまらない。もうどこか(ギアス、グレンラガン、ガンソードなど)で見た展開だらけ。

世界観も中世っぽいかと思えば無線で爆弾を爆破とか、現代兵器以上の船だとかがでてきたり、しっかりとしていない(そもそもロボものなのに何で昔の中華っぽい雰囲気にしたんだろう...)。
これは主観もあるんだろうけど、ロボもダサいし、主人公のロボ以外ほぼ活躍しないというか空気?

そんな感じでグダグダやってリュート卿和国と同盟を結びレッカ凱帝国と戦うことに...。
リュートの女王は理想論しか言わないキャラ。そうかと思えば、二重人格で人格が変わると平気で人を殺すという、もうこういうのいいってってなるような設定。元敵のキャラの言うことを平気で信じたりもするし、一番おかしなキャラだった印象。
戦争が始まって強敵との熱い戦いが見られるかと思っても、一方的にやられるかもしくは一方的に卑怯な手で勝つだけ。

ただ、メインの壁についてはかなり考察しがいがあると思います。ストーリー中で破壊を試みるのですが感情で破壊できず、上から超えようとすると、上空には無人戦闘機?っぽいものが多数配置されていて妨害を食らいます。人工的に作られていますが、正体が隠蔽され信仰の対象となっています。
そもそもバインドワッパーが空から降ってくるのはなぜか?とか負けたら相手が死ぬのはなぜか?っていう謎もありますしね。世界観が滅茶苦茶と言いましたが、もしかすると、滅茶苦茶な部分は別の惑星(地球)もしくは壁の外の科学技術の発達した国からの影響を受けたものの可能性もある、というか高いと思います。ソルティレイとかに近いオチなのかなと思っています。

壁の真相とか肝心なとこがまだなので、そこ次第で手の平を返すかもしれません。美少年とかもあの一話だけのための存在じゃないよね?
{/netabare}

全話視聴後感想↓
{netabare}
総評としては、いつか面白くなると思い続けて最後の方まで見て、
実際に壁突破ぐらいからは面白くなるけど、最終回でやっぱりつまらなかったなとなる作品。
大まかにストーリー構成は1話で主人公が村の人たちと出会い、
①エッジャ村VSレッカ凱帝国 2~6話
②リュート卿和国(主人公ら含む)VSレッカ凱帝国 7~17話
③VSルドルフ 17~24話
④世界観の解明 22~24話
という感じになってます。(うろ覚え)

①エッジャ村VSレッカ凱帝国
このパートは1クール目時点で書いた通り、既視感ありまくりだったり、ノリが古臭いし、戦闘も微妙であんまりおもしろくないけど、今後には期待できるなといった感じの感想でした。

②リュート卿和国(主人公ら含む)VSレッカ凱帝国
このパートでもうこのアニメに対する自分の中での印象は最悪になった。
戦闘は決して悪くない。けどキャラが酷すぎる。

リュート側の女王フィーネ。
この作品で一番嫌いなキャラ。理想論、綺麗ごとしか言わずに戦場でバカなことをしまくってもう呆れた。
戦場で敵を回復しまくるっていう...もう何がしたいんだって。
戦争に勝っても後処理適当。せめて、ゼツぐらい死刑にしとけよって思った。
フィクションで戦争=絶対悪みたいな思想持ち出されると相当つまらなくなる。
このキャラ一人のせいで戦争パートがつまらなくなった。

カイとレンのバカっぷりにも見ていてイライラした。③のパート内でのこともまとめて書いてるけど、和解中に主人公らを襲おうとする展開が何回もあってそのたびにイライラさせられた。カイはまだしもレンのキャラが酷すぎる。

メガネを退場も雑。とりあえず殺しとけ感を感じた。
ルドルフとか、もうキャラデザが寒すぎるし、姫の二重人格設定も急に歌いだすのも寒いノリ。いつのアニメだって感じ。
グダグダ戦争やってないで早く壁突破してくれって感想だった。

③VSルドルフ 17~24話
このパートに関しては唯一面白い。
ここまで面白く無かった戦闘がやっと面白くなる。
脚本がライブ感に感じたけど、勢いでそんなの気にさせないぐらい盛り上げた感じ。
空中戦艦が合体したり、ゼツが覚醒したり、めっちゃ熱かった。
ゼツ、アロウVSルドルフはほんとに良かったかな。あそこがこのアニメで一番面白い回。
ゼツが死んだ後にここまで活躍がなかったカイに出番があったのも良かったかな。

シュウが本領発揮してくれて、世界観の謎が少しずつ分かっていくのも面白かった。このアニメで良かったキャラはシュウとゼツかな。世界観の謎を暴いていこうとするシュウはかっこよかったし、肝心のところで助けに来るのも熱かった。主人公シュウでよかったのでは...?

④世界観の解明
で、結局世界観が解明されてどうだったかというと微妙。
典型的な世界観を解き明かしてるところまでが一番面白いアニメ。
俺たちの戦いはここからだエンドは仕方ない面もあるし、別に自分は嫌いじゃない。

ただ、それでもあまりにも投げっぱなしでしかも意味不明だったかなと。
ラクホウとか美少年って結局何だったんだって感じ。
地球って単語が出てきたからあの世界でのオーバーテクノロジーは地球からのものなのかなって想像はつくけど、地球とのコネクトが切れてるならラクホウってなんなんだ?
結局神も何者か全くわからなかったし、赤ん坊守ってたのも何でかわからない。

それに、リンドを神が滅ぼそうとする理由がほんとにゼツが強すぎたからだとは思わなかった。なぜゼツだけ始末しない?
ルドルフとの戦闘もいつまで引っ張るんだよって感じだし、
終盤ゼツとフィーネのもう一つの人格の方がデータとして生き返って(?)物理攻撃できるのも意味が分からない。SAO1クール目の酷いラストを思い出した。

Back Arrowという名前に何の意味もなかったのも痛い。さすがに語感合わせだけだとは思わなかった。全体的に脚本がライブ感覚だったのかなと。伏線的なものなんて序盤にほとんどなかったと思う。

必要性のなかった展開も多い。
メガネに幻覚見せて姫をケガさせた意味も分からなかったし、
フィーネを陥れてリュート内での評判を悪くする展開も全く必要性を感じなかった。ルドルフは姫の上の立場のはずなのになんであんなわけのわからない芝居を打つ意味があるんだ。しかもその住民もろともどうせ滅ぼす世界なのに。

あと最後こんなに駆け足にするならもっと削れた部分あっただろとは思った。

最後に感想をまとめると、やっぱり残念な出来だった。
粗探し的な見方をしてしまった感は否めないけど、それでも突っ込みどころが相当多かったイメージ。
最後二期ありそうな終わり方したけど、まあこの出来じゃ売れなそう。
配信も人気ないし、海外評価も見てきたけど悪かった。
ただこの後の展開がもしあったらここまでの展開より絶対面白くなるだろうなとは思うから残念。
まあ2期やったら宇宙漂流して地球目指すって話になって今度は無限のリヴァイアスの焼き増しになるけどw
OPとEDは全部好きでした。LiSA、藍井エイル、FLOWという...。

↓2クール目の1話毎のメモとか(完全にアンチ化してるから見ないほうがいい)
{netabare}
13話 
壁の上の兵器利用する戦法面白かったし、カイとレンシンVS主人公プラークの戦いも面白かった
ただ、主人公がカイを説得するシーン一見いいこと言ってる風に見えるけど、言ってること支離滅裂で滅茶苦茶じゃないか。
それといつになったらメインの壁の話描かれるんだ。

14話  
展開が強引。謎にモニターを街中に出して虐殺するところを映して民をゆさぶる展開、しょーもない。
なんで戦争なのに敵殺すの戸惑ってるんだよ。敵も撤退知らずの馬鹿しかいない。
この姫なんで敵を救うの???癒すの???きれいごとすぎてもう呆れる。
なんでこの世界観で戦争こんな嫌って人殺すの避けてるんだ。
戦争に勝ったのに和平だけ??? 将軍の首とらないの???
なんでも綺麗ごとにすればいいとか思ってないかこの脚本家
これで今後再戦展開があったら切る。

15話  
歌うの寒すぎるからやめてくれ...。
姫の性格が物語を面白くなくしている。
この姫さえいなければ確実にもっと面白いアニメになるのに。
姫を追放したい?なんで姫より上の立場のはずのやつが芝居を打ってこんな回りくどい方法でやってるし。
メガネのロボ結構かっこいい。家を持ち運ぶのギャグかな?w
メガネあっさり退場しすぎ。これ死なせる意味あったか?無理やり死なせる場面入れこんでる感が出まくり...
これこのままやっと壁の外行くのかな?

16話 
選定卿のふざけたキャラデザ寒いだけで、この作品の寒いイメージに拍車かけてる。
調印の場で相手側の代表を殺そうとするとかほんとバカしかいないアニメ。
なんなんだこのレンとか言うキャラ。ほんと登場時から全く他人の言葉を聞く耳がないバカなキャラ。領土を譲渡って戦争負けたんだから当たり前...。
やっと壁関係の話が進むかな?

17話 
凱帝VSもう一個の空中乗艦との戦いは面白かった、グランエッジャの空中乗艦VSリュートの空中乗艦も面白かった。やっと壁を越えてくれた。今回は久々に面白かった。

18話 
主人公ら野蛮すぎ...。相手普通に話しかけてるのに喧嘩腰。
シュウがここから主人公的立場になるのかな?カイは空気なのに...。シュウはまあこのアニメでは一番好感持てるキャラか。
そういやラクホウとかあったな。終盤って感じがしてきた。 空中乗艦が3隻もあったのはなんでだろう。

19話 
ルドルフはなんでわざわざ姫を失脚させたんだろう。
ゼツ凱帝が強くなりすぎたせいってゼツだけ始末すればよくないか。
いつの間にフィーネは二重人格のもう一人と仲良くなって話し合えるようになったんだ?わかわからん。序盤に比べると面白くはなってきたけど...。

20話 
シュウはほんとに死んだっぽい?メガネに幻覚を見せて何のメリットがあったんだ?
ゼツ強すぎ。 ゼツとアロウの協力展開。盛り上がりがあってここまでの話で一番面白かった。ここに来てやっと面白く。
初めてルドルフが焦燥したし、この後はずっと面白いかも。

21話 ゼツとシュウのほうが主人公してるな。空中乗艦がどこかからか集まって三隻合体。もう何でもあり。
まあ盛り上がる戦闘だし悪くない展開。ところでここまで全く出番がないカイにはそろそろ活躍してほしいな。シュウ復活? もうここからはずっと面白そう。さすがにここまでが酷すぎたからいいアニメとは決して言えないけど。

22話
ブライハイトで巨大化、意味わからんw シュウ主人公じゃん。レンはやく退場してくれこいつ出てくるだけでイラつく。
何でまだ世界の危機が終わってないかもしれないのに揉めてんだ。頭お花畑かよ。フィーネもいらないなぁ。理想論ばっかでつまんなすぎる。

23話 
ほんとなんだよレンとかいうキャラ。神の処分ってなんでこんな直接的な方法なんだ。てかいつまでルドルフ引っ張るの...。

24話 
謎解説。なんでそこまでして赤ん坊守ってるの? これこの設定なら神に反逆して崩壊したら色々まずいんじゃないの。いや、ほんとにゼツが強すぎたからってのが消される理由なのか。じゃあゼツ消えたらもう目的達成だったのでは。
ルドルフとゼツはもう消しとけよ。今更生き返っても冷めるわ。何あのSAOを髣髴とさせる酷い倒し方...。
あの青い星は地球なのか? めっちゃ投げて終わった。これ続編あるのかな? ラクホウとか美少年結局何だったんだ。
そういやシュウがわざわざカイを裏切ってまで主人公側に着いた理由も、他に何かあるのかと思ったけどめっちゃ薄いし。
{/netabare}

{/netabare}
6/22レビュー 6/25レビュー修正

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ファットマン成分が足りない

2話までの感想{netabare}
ID-0→リヴィジョンズと続けてフルCGだったので、谷口はそっち方向へ進むのかぁと思ってたら今作でキャラが手書きに戻ってちょっとビックリ。
ただ戻るといってもコードギアスじゃなくて、ガンソかそれより昔に行っちゃったような…あれ?
と思ったらキャラ原案は大高忍だって…マジ?(いやマギ)
でもってキャラデが菅野利之で、誰?と調べたらスタジオライブの人らしい。
ああ、それでブライハイトのギガンがワタルっぽいのかーと思ったらブライハイトデザインは天神英貴らしい。
聞いたことあるなーと思ったら…えええっ!?多分この人がパッケージイラスト描いたプラモ買ったことあるぞ、ダグラムがアヤシイ。
あっれー?これだけ描ける人がデザインしたにしちゃあ随分とショボい気が…ID-0のがよっぽどカッコ良かった様な。
はっ、これは…グランベルムの時にも言われてた気がするけど、今度こそ変形する前フリだったりして?えっ合体する?まさかぁ。

とスタッフについては以上で(中島?知らんなぁ)、以下本編2話までの感想。
…グランディア(ボソッ
いや今だったら進撃の巨人か、まぁよくこんな設定やっちゃったなぁ、と。
中華っぽい+ロボだと軒轅剣(あれもライブ臭かったなぁ)が頭をよぎる、正直あっちの方がメカカッコ良かった気が…パンドーラ?知らんなぁ。
正直まだ最初の村を出立もしてなくて何とも言えない段階なのだけど、物語が壁の中だけで終わるのか外側も描写するのかどっちなのかは重要かも?
もし外側を描くつもりならあんまり引っ張るとそれだけ期待が高まって結果ガッカリになりそうなので、早目に明かした方が良さそうな予感。{/netabare}

4話感想{netabare}
3話、シュウビが封印禁書室に入ったのバレてると思うのだけど咎められないのか、ワザと泳がされてる?
まぁいいか。
それよりも3話でようやく「最初の村」から出発して次回から本編スタートかー、と思ったら…。
4話、ん?あれ?
エッジャ村の連中は既にバックアロウと運命を共にすると決意したの?
今のところはあくまで壁の内側で新たな土地を求めてるだけで、壁の向こうに行くつもりは無いと思ってたのだが…ゼツ凱帝からの掃討宣告に「ちょっと待ってくれ、そんなつもりは無いんだ」と言い出す人、居ないんだ。
新天地求めて小国に寄るもレッカやリュートからの圧力にビビって出て行ってくれと拒絶されるとか、その他にもなんやかんやで「ここには住めない」ってオチを何度か繰り返し、それで「もう壁の向こうしか行けるところは無いのか」となってバックと共に行動する…って展開になると思ってたのでちょっと意外。
村の老人連中がもうここで降ろしてくれと艦橋で座り込みをするとか、無いのん?
あなた達が来なければバッフクランも来なかったのに、と責められないの?
やっと出発したと思ったら早くも模索する可能性を限定された感じ、強引な一本道化とでも言えばいいかな。
これからなのかなぁ?一旦はリュートの地にご厄介するとは思うので。
まさか…全部お見通しのゼツ凱帝が意図してそう仕向けてたってことは…無いかな?どうかな?

それと傭兵連中、負けた後「はっ、生きてる?」って言わないのか。
言わせりゃその後の素直な撤退も説得力増したんじゃないかな?
なんだろう、細かい部分で色々と足りてない・すっ飛ばされた感じがする、但し意図的なのかも知れない。
ま、まぁいいか、もう暫く様子見~。{/netabare}

総評{netabare}
えっ、終わっちゃった?終わっちゃったかぁ。
谷口作品は“ID-0”“リヴィジョンズ”と1クール作品を2本意識して見た感じ、エピソードをボッコンボッコン突っ込んで次へ次へとパパっと移ってしまうので「あー、あのエピ深堀りすればいいのにー」と思わせる作りでした。
で、終わり方も「せめてあと1話あったら…」と後ろ髪を引かれる様な感じで、「じゃあ2クール作品なら違うのかな?」と思ったら…バックアロウも同じだったw
(コードギアス?一期しか見てないしもうあんまり覚えてないんよ)

例えば──3話までは最初の村を出立するまでの話をダラっとやったのに、そこを出てからは急ぎ足。
追っ手を払う回や美少年村の回を1話に収めるにはカツカツで色々と細かい所を省いてて「ん?」と思いつつも、「このエピだけで数話かけられてもダルいだけだしなー」というのも分かる。
「とりあえずこんな感じで壁までの道中劇を数話かけるんだろう」と思ったら次の回では早くも壁に到着w
そして、もっと後でやるだろうと思ってたリュート卿和国の訪問もすぐに果たし…いやほんと展開が早い。

意図的にそうしてるんだろうけど、上手いと言うべきかズルいと言うべきか…。
こういう作りだとどんなメリットがあるかというと「細かいところをいちいち気にしてらんない」、作り手側からすれば「細かいところをいちいち突っ込まれない」。
「早く処理して次のエピ行かないと尺が足りないから仕方無いか」って感じで、端折ってる部分を突っ込む暇が無いというか、そもそも覚えてない。
違和感を感じてもすぐに次の展開(次の情報)に押し流されて頭に留めておけないというか。
たまたま覚えてたのでは15話、ソーラ先生がこれはイカンとルドルフの元へ向かうのだけど、この時ルドルフはいつも居た隠れアジトではなく外の橋だか水門の上に居て、だけど先生は迷うことなくそっちへ直行。
なんでルドルフの場所分かったの?と不思議だけど、まぁ探してるシーンに時間を割いてもダルいし尺も無いしねってことであんまり気にならない、気にしてらんない。
あくまでこの件は覚えてたってだけで、随所にそういうテクは施されてる。
…うん、なんかズルいなw

そして話の方だけど、中盤…というかルドルフが登場してすぐの頃は結構ルドルフに同情的でした。
トンでもなく強力な力を持っているが、思いの力がそのまま具現化してしまう世界なので本気になる(なにかに夢中になる)と世界を破壊しかねない。
なのでいつも本気になれない、不真面目で斜に構えた態度を取り続けるしかない──って、これ結構生き地獄じゃね?
まぁ登場した瞬間「ジョジョのポルポ?」と思ったせいもあってか(というかそう思わせるように狙っただろw)、ひょっとして…リンガリンドってルドルフに施された精神監獄なのでは?と予想してました。
監獄ではあるけどルドルフ自身壊したくない様な…でルドルフ以外の住民は退屈しのぎ用のNPCね。
まぁその、2クール目から放送が“ダイナゼノン”と同期になって、前作の“グリッドマン”のネタを引き摺ってきてしまったのかも知れない。
で、すっかりそう思ってた自分としては、次に期待するのは「何をキッカケとしてルドルフは本気を出すことになるか」だったのだけど、いざその瞬間が来たら…「神からの啓示」っていう唐突にして曖昧な理由w
おーい、そこもサラっとやっちゃう?私の予想は外れててもいいので、もっとこう…大きな事件をキッカケにするんじゃないのか?

と、ちょいと肩透かしを食らったところで終盤…これは谷口じゃなくて中島の仕業じゃないかな?如何にも中島らしい私の嫌いな演出が炸裂。
もらった!→効かぬわ→なにぃ!?、もらった!→効かぬわ→なにぃ!?、もらった→まてい→なにぃ!?の連続。
宇宙CQCジャマーキャンセラーブレイカーイレイザーコンファイナーオブストラクターバスタークローザーバニッシャー改零式タイプ2カスタムネオファイナル状態。
これを一回の対決で何度も続けられるのって辛いんだけど…これをファンは「熱い」と言って持て囃すのか?
パッパと次へ次へと展開を詰め込む谷口とも相性が悪い気がする、せめて仕切り直すとかすりゃいいのに…。

そして最後は無難なエンド、イマイチ盛り上がりませんでした。
良くも悪くもキャラは計算通り(合理的)にしか動かなくて感情の発露が弱かった気がする。
また、次へ次へと展開を急ぐ作風だったせいなのか、状況を説明するためにキャラがみ~んな饒舌w
ベラベラ喋るほど「信念」が薄っぺらくなって行くので、ここも監督と脚本の相性悪かったんじゃないかなー?
他の方が「魅力的なキャラが見つからない」と仰ってたけどこれが原因じゃない?
個人的にはルドルフがイイ線行きかけたのだけど…惜しいなぁ。
ベタだけど、ルドルフ(デブver)は愛玩してたディソナンザが殺されて激怒して痩せverになるとか、なんかそういうのが欲しかったかな?
ああ、「なんか足りないんだよなぁ」と思ったらファットマン成分が足りないんだ、あれだけザブングルしておきながら。
プラークがそれ?いやなんか違うんだよなぁ。
寡黙だけど内に熱いモノを持ってるヤツってのが欲しかった。
画面の端でパントマイムさせないといけないので、下手に動かして粗が出るよりキャプ画(止め絵)がキレイな方がウケる最近では難しい?

ハッ!、チャムファウ→リリスファウみたいに、谷口監督の次回作には寡黙キャラが出る!?{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

ゲリオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古き良き時代の名残を感じる作品

いまどき珍しい連続2クールのオリジナルロボット作品。
良くも悪くも2000年代初頭のノリを感じる作風。
それもそのはず、監督はコードギアスの谷口悟朗氏、脚本シリーズ構成はグレンラガンの中島かずき氏、アニメ黄金時代に活躍した両人がタッグを組むという、満を持して練りに練られたアニメーション企画であった。
オープニング曲は、前クールにLiSAさん、後クールに藍井エイルさんに担当させる力の入れ様。後クールのエンディングはFLOWさんの曲で、いずれも良曲だった。

まず最初に褒めておくと、2クールに渡ってずっと右肩上がりに面白くなった点は非常に良かったと思う。
毎回全力で勿体ぶらず、常時クライマックスな満足度の高いシナリオだった。
まさに中島かずき氏アニメ特有のエンタメ性あふれる脚本だったと言えるだろう。
中盤まで明確な悪役を固定せず、主人公陣営とレッカ凱帝国とリュート卿和国、三つ巴の戦いになっていく過程も面白い。
特にレッカのゼツ凱帝というキャラが1クール終盤にかけて魅力がグングン上がる。
最初は部下や民をたぶらかす悪の老人と思ってたが、実は圧倒的カリスマ性ある武人であり、カイ将軍らが忠義を示すに値する人物だった。
「カッコいいジジイが登場する作品にハズレなし!」
これは長年アニメを見てきた経験から得た私の教訓だ。

一方で残念だったのは、やはり何もかもが古クサ過ぎた点にあり、1話で見切りを付けた視聴者がかなり多かったであろう事実。
自分自身、初回の第一印象は「見続ければ面白くなりそうだけど、たぶん空気になるタイプのアニメ」という感じだった。
00年代初頭と違って、アニメ供給過多になった現代、最初でスパートかけないと、そのままズルズル下位に落ち着いてしまうのが実情なのだ。特にオリジナル作品の場合は序盤でSNS等でバズらないと後々非常に厳しい。

実際、本作は徐々に面白くなるタイプの作品で、1クールで勢いをじっくり貯めて、2クール目冒頭で「ゼツ凱帝×フィーネ姫」という頂上決戦で最高の盛り上がりを見せ、真の敵が明らかになる2クール中盤において「ビット覚醒」イベントでピークを迎える。そこまで残ってた視聴者がどれだけ居たのかって話だ。
バック・アロウが仮に00年代初頭に放送されてたら、名作のひとつに鳴り得たんじゃないかって、個人的には本当にそう思ってる。
とは言え、最終盤は少し制作陣がやりたいことをやりすぎたかな~って思った。
終わり方には納得していない。
ラスボスは素直にしぶとすぎた"アイツ"のままでよかったと思うし、裏ボスの"アレ"はちょっと意味不明だった。世界の真相もクエスチョンマークが残り、超展開にも程があったと感じた。
そうしたことからシナリオの終着点については、ややマイナス評価を付けざるを得ないかもしれないが、それでも中盤から終盤に至る過程は先が読めずに毎週楽しませてもらったので、オリジナルアニメのストーリーとしては合格点を与えて良いと思う。

キャラクターは一人ひとりが割と魅力的に描けてた。
序盤イライラさせてくれたエッジャ村の連中…特にビットには大分鬱憤が貯まったが、終盤に漢を見せ、大元帥に相応しい活躍を見せたのはカタルシスがあった。
ライバルキャラはゼツ凱帝が最高だったことは上述したが、対するフィーネ姫の裏人格、フィノワールのインパクトも凄まじいものがあった。聖女と凶暴女の両方を演じられる小清水さんを声優に選んだのはまさに英断だっただろう。
シュウへの復讐に燃えるカイ将軍(&レン)はライバル枠と思いきや、序盤でシュウの策謀に敗れ、1クールラストには完膚なきまでに叩きのめされるという損な役回りだったが、最後まで成長を感じさせ、強キャラ感を保てたのは見事。

とまぁ、敵サイドやサブキャラクターは魅力的だった一方、主人公のバック・アロウは何とも言えない残念な立場になってしまった。
分身という特殊攻撃があったものの、終盤はずっと"ただの武器"だったし、誰かの道具役で満足しちゃう主人公ってどうなのか?スパロボに登場したら合体したらメインパイロット乗っ取られて、精神コマンド専用役になるタイプだぞ。
「主人公に魅力のあるアニメは良作」という定義を守るとすれば、その点ではマイナスポイントと言えるかもしれない。
もうひとりの主役、シュウ・ビは軍師として有能キャラに描写できていたと思う。
親友のカイや部下のレンを裏切って主人公側に付いた件は、悪の帝国レッカから2人を救う策略があるためかと思ったらそんなことはなくて、本当に自己の知識欲で親友を手に掛けようとまでしてたのはサイコ感があった。別にレッカが悪の国ってわけじゃなかったし。

さて、谷口監督と中島さんの脚本によって、ロボアニメの復興を目指した本作。
しかしながら結局、面白さの肝はロボではなく、先の読めないストーリー展開にあった気がする。それは同じ谷口作品のコードギアスも同じなんだけど…
むしろ今の時代「ロボアニメに期待する面白さ」ってなんなんだろうか。
ロボットのバトルが対人バトルと比べて盛り上がるとは思えないし、わざわざロボットを主軸とするアニメを作らなければいけない理由は現時点で自分は思いつかない。
本作もロボが魅力的に映った作品というわけでは決してなく、谷口×中島という黄金タッグをもってしても「ロボアニメのオワコン化」を脱却するには至らなかったと感じた。
実際、円盤の売上もサッパリなみたいだし…
どっちにしても力の入った作品だったのに結果が残せなかったのは残念である。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6

73.1 4 文明で爽快なアニメランキング4位
羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来(アニメ映画)

2020年11月7日
★★★★☆ 3.9 (48)
203人が棚に入れました
人間たちの自然破壊により、多くの妖精たちが居場所を失っていた。森が開発され、居場所を失った黒猫の妖精シャオヘイ。そこに手を差し伸べたのは同じ妖精のフーシーだった。フーシーはシャオヘイを仲間に加え、住処である人里から遠く離れた島へと案内する。その島に、人間でありながら最強の執行人ムゲンが現れる。フーシーたちの不穏な動きを察知し、捕えにきたのだ。戦いの中、シャオヘイはムゲンに捕まってしまう。

声優・キャラクター
花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

中国発、アクションファンタジーロードムービー

原題:罗小黑战记/luó xiǎo hēi zhàn ji
中読:ルオシャオヘイジャンジー
邦題:羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来
英題:The Legend of Hei
年度:2019年
製作:中国
監督:MTJJ (木頭)
時間:1:41:00


20210709 DVD / ブルーレイ発売決定!


20201114 MX4D にて鑑賞―――――――

チョー楽しい w

振動や上下動はもちろん突風から水しぶきまでw

もともと緩急素晴らしく作画と音響効果のタイミングばっちり!な作品、

なのでまるでジェットコースターでじっくり周回するが如き空間に酔いしれますね、

いやー面白かったw

MX4D での鑑賞ちょーおすすめします( ^ω^)




20201110 日本語吹替版鑑賞ーーーー

シャオヘイ超可愛い声、
ムゲンは粛々と低く置いていく発声意識す感、
私的脳内再生音声よりどのキャラも僅か一音高めの印象(花屋さんは逆に低め)かなぁ、
とはいえ流石名声優さん達、音響もガルパンなど手掛けた方の様子で良い仕上がり、
IMAX や4DX でも観たいですね( ^ω^)



以下、2019年原版鑑賞時評ーーーーー

追加上映が決まった際に公式より邦題の読みカナ「ロ・シャオヘイ・センキ」が発表されました。

主人公の名前が「小黒/シャオヘイ」です。

WEBアニメとして短編が数十話上がってますが粗別物、別次元の出来栄えとなってます。


2019年10月 ----------

「羅小黒戦記」二回目の鑑賞、

先月「白蛇:縁起」と一緒に観て衝撃を受け、短いスパンでの再鑑賞です。

物語、作画、音楽、全てにおいて緩急が素晴らしい!

物語は「平成たぬき合戦ぽんぽこ」風プロット、複雑ではないがしっかり熟考され隙無き構成と演出のロードムービー。

風背景は日本のTVアニメ名作劇場やジブリ初期の彩画を彷彿、場面構図も宮崎アニメのリスペクト鑑みました。

作画はシンプルで力強い線にベタ塗り、漫画チックですがおもいっきり動かすことで質感、体温感ずる描写に相成り、右から左から横長画面一杯を使い切って動き廻る動体に目が追い付かない程。

画面の真ん中だけ見てればキャラが勝手に寄って来て台詞でも説明してくれる日本のアニメとは一線を画すと今更乍ら認識。

モブがレゴブロックやドットゲームみたいだったのは愛嬌w

声優は皆気負わず抜けた感じがキャラ像にマッチ、小黒は可愛いく、無限カッコ良く、脇キャラもしっかり立ってます。

音楽は、喜怒哀楽軽重と入時機まで感情の起伏に的確成り。

全ての要素が高次元、シンプルなストーリーにライトでスピード感溢れる2D作画は日本のアニメファンにも充分受け入れられるでしょう。

粗となるなら「白蛇:縁起」同様に字幕がグーグル先生並みの面白翻訳だった位(結構気に入ってたりしますがw)


私的に、短いスパンで劇場に再度足を運んだ作品は平成以後では「幸福路上(幸福路のチー)」とこの「羅小黒戦記」のみ、
 

明るく、楽しく、熱く、泣けて、笑える、
素晴らしいアニメーション作品です。


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池袋では追加上映含め全席満席早めの完売御礼となった様でしたが、この度関西・京都出町座での上映が決まったそう(字幕も修正される様子)、他地域での上映も期待したいですね。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

僕の選ぶ未来、君の選んだ未来

視聴前 そういうば去年なんかあったような

視聴後 うんすごい

この話は住処である森林を伐採されてしまったとある「猫」の話
ジャンルはバトル・超能力・友情
もともとは中国漫画原作だそうで、Webアニメとして現在28話まであるそうです。本作はその4年前を描いたものであり、2019年に日本語字幕としてごく短期間にごく限られた場所のみで放映されていました。
時期も場所も合わなかった私には諦めていましたが、ケモナーと呼ばれる友達が言うには「最高」だったらしいのでTUTAYAで安くなってきたら借りよっかなと思っていたんですが、本作(日本語吹き替え)の公開が決定したのでずっと待ちわびてました。

まず事前情報としては声優の豪華さです。花澤さん、宮野さん、櫻井さん、松岡さん、杉田さん。
もう名だたる名優ばかりですよ。この時点でお金かかってるなぁと思っていましたが、見始めてびっくり。作画がすごい。
日常シーンでの細かさや、風景の丁寧さ、バトルシーンも手が込んであり、迫力と臨場感にあふれた素晴らしい作画でした。
中国だから、というわけではないのですが、どうしても偏見が多少なりとも入ってしまい、どこか期待と疑心が入り混じった状態で望んだ視聴でしたが、そんな疑心もどこかに行くような素晴らしい作品でした。

内容も素晴らしかったですね
視聴前の偏見もあり、序盤の動きでラストを予想していましたが、序破急のしっかりした脚本で普通に見応えがありました。
序盤の引き込み具合というかはイマイチですが、アニメ映画というのもあり途中で切るのが難しいのでそのまま見るでしょう。イマイチといっても単にほのぼのと急なシリアスで戸惑うというだけなのでつまらなくはないのですが。
中盤ではコメディ多めのほのぼの(?)が続きます。ほのぼのとした展開で非常に心が癒やされますし、コメディ部分も面白かったです。
中盤と終盤の間くらいからシリアスが始まります。このシリアスが結構本格的なシリアスなのでちょっとついていけないかもしれませんが、ここで序盤のちょいシリアスが役にたち、割と自然に物語を理解出来ます。単純にほのぼのとシリアスの繋ぎが上手いというのもありますが、構成にもこだわっているようでとても好印象です。
終盤は素晴らしいものでした。迫力の戦闘シーンも相まって、非常に見ごたえのあるものでした。シリアスが結構本格的で皮肉の効いたシリアスだったので終わり方というか結論の付け方まで手は抜かれてませんでした。
個人的にはあのラストには少しばかり不満があるのですが、本作が原作の四年前の後付作品らしいので仕方ないのでしょう

総合的に見ても非常に満足できる作品でした。(お気に入りではありませんが、結構好きな話であることを一応伝えたかった)
是非視聴することを強くおすすめします。

監督はMTJJさん。
脚本はMTJJさんと彭可欣さんと風息神涙さん。
劇伴は孫玉鏡さん。
制作は北京寒木春華動画技術有限公司さん。

作画は非常に良かったです。特にバトルは素晴らしかったです
主題歌はLMYKさん作詞歌唱、LMYKさんとJohnJacksonさん作曲、Jimmy JamさんとTerry LewisさんとJohn Jacksonさん編曲の「Unity」
声優さんは非常に良かったです。

総合評価 見るべき両作品

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5
ネタバレ

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ぶっちぎり!噂通りのすんげぇ奴。ただ、昨今の作画アニメと同じ弱味が…。

 噂には聞いていたが、確かに作画はすんげぇぞ!こいつぁ。アクションのアニメショーンだけでなく、猫の動きの可愛さ一つ一つ、雰囲気まで伝わってくる背景美術、スッキリしつつも親しみ易いキャラデザ、全ての面でトンデモないレベルに至っている。


最後まで息切れせずにこのクオリティーで描ききっているだけで賛辞を贈りたくなるには充分である。ただ、それだけではアニメーションが凄いのであってアニメ作品として凄いわけではない。


本作はハッキリ言ってXメンです。これだけでわかる人なら、あ~そう言う話ねってわかったと思います(子細を書いちゃうとネタバレなのでお察しを)。


別によくある話なのが悪いとは言いません。語り口にキャラ同士の絆をいかに見せるか?、即ち演出の上手さは次第でいくらでも面白くなりえますから。


本作は沢山キャラが出ますが、正直重要キャラはシャオヘイ、ムゲン、フースーだけで他はイマイチ薄い。


シャオヘイとムゲンの旅も、ムゲンのクールキャラのせいでイマイチ心通わす感じや、ムゲンの立ち位置を掘り下げたりするのに弱い。


どうせなら、もう一人、二人の間を繋げるムゲンの弟子でシャオヘイより少し年上な人間の女の子キャラを出したほうが良かったかなぁ~という気もします。フースーとムゲンの繋がりも深めたほうがより必要だったかと。二人に繋がりがあるばこそ、よりバトルに重味がつきますし。


{netabare} 最後の別れのシーンも涙でお別れじゃ流石に泣かせ推しすぎてかえって泣けない感じでした。本作は正直ムゲンの話のように思えたし、実は一番救われるべきなキャラは彼だったと思います。{/netabare}


{netabare} 何も言わずに去ろうとするムゲンの元にシャオヘイが追っていって手を繋ぐ{/netabare}


{netabare}涙を見せまいとするムゲンとシャオヘイの笑顔{/netabare}


{netabare}二人の後ろ姿{/netabare}



{netabare}こちらに向かって手を振るシャオヘイ{/netabare}


{netabare}そこにタイトルがバーン{/netabare}



{netabare}そして白画面に「ぼくが選ぶ未来」{/netabare}って感じ締めた方がえがったかなぁ~なんて妄想しちゃいました。


本作に限らず昨今の作画やビジュアルがやたら誉められる作品は、一番肝心のキャラの感情やストーリーに乗せること、演出における引き算のセンスのよさ、といった目に見えないが必要不可欠な部分がイマイチ弱い傾向にがある気がします。


正味な話、そこさえ良ければ多少作画が貧弱でも問題ないんですよね、一番良いのは両方が揃ってることですが。私はあくまで、脚本や演出こそ物語を見る快楽だと思うので、そこが評価のポイントになってしまいます。


故に本作はなかなか良い作品だと感心しましたが、感動はしませんでした。あと、花澤さんは残念ながらショタはあまり向いていらっしゃらない…。これが悠木さんだったらより好きになれたかもです。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 17
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